疾患の詳細について
高血圧(日本高血圧学会2009版からの解説)
自ら診療所とパートナーシップを組み管理する立場に
30歳以上の日本人男性の47.5%,女性の43.8%が収縮期血圧140mmHg以上
もしくは、拡張期血圧90mmHg以上、で高血圧者の総数は約4000万人です。
それでは、もはや何が病気で何が正常かわからない状態と言えるかもしれませんが、血圧は自適血圧まで下げた方が、健康で長生きできることは証明されています。
このため正常血圧群も分類管理されているのです。
至適血圧
最高血圧120mmHg未満かつ最低血圧80mmHg未満
正常血圧
最高血圧130mmHg未満かつ最低血圧85mmHg未満
正常高値血圧
最高血圧130-139mmHgまたは最低血圧85-89mmHg
1度高血圧
最高血圧140-159mmHgまたは最低血圧90-99mmHg
2度高値血圧
最高血圧160-179mmHgまたは最低血圧100-109 mmHg
3度高血圧
最高血圧180mmHg以上または最低血圧110mmHg以上
孤立性収縮期高血圧
最高血圧140mmHgかつ最低血圧90mmHg未満
今回は正常でも至適血圧以外はriskとして証明されているので下げる努力をした方がいいという事です。
今回は正常でも至適血圧以外はriskとして証明されているので下げる努力をした方がいいという事です。
このことは大事な事です。より健康をめざすことが必要になっています。
病院治療から健康院でのアドヒアランス(自らの積極的コントロール)とでも言うべき変化が必要です。
今まで軽症と呼んでいたものでも、他の因子の組み合わせ(例えば糖尿病との合併など)で決して軽症と呼べない状態となるため、管理基準を階層化し複雑化しました。
そのため1.2.3と数字で呼ぶことになりました。
ですから軽症、中等症などと呼んでいるのは、もはや古い基準となりました。
この診療所には高血圧の専門家がいます。(日本高血圧学会専門医)
いっしょに工夫しながら高血圧と立ち向かいましょう。
高脂血症
ちょっとだけ高血圧そしてちょっとだけ高脂血症という具合に、ちょっとだけが重なっていくと大変なことになるという意味で弦楽四重奏をもじってつくられました。
メタボリックシンドロームに関連する言葉で、「肥満」「糖尿病」「高脂血症」「高血圧」という4つの生活習慣病を指し、これらが重なって引き起こされると、心筋梗塞や脳梗塞など、動脈硬化による病気の進行を著しく高めるものであることを報告しました。
そこでちょっとだけといっても、高脂血症もきちんとコントロールしなければいけません。
高脂血症には
- 高コレステロール血症
- 高中性脂肪血症
- 高コレステロール高中性脂肪血症
の3タイプがあります。
血液中の総コレステロール、とくにLDL(悪玉)コレステロールが多過ぎると、動脈の壁にくっついて動脈が厚く硬くなります。だから、高コレステロールが動脈硬化にとって大問題なことは明らかですね。
中性脂肪は、それ自体は動脈硬化の原因にはなりにくいのですが、中性脂肪が多いと、HDL(善玉)コレステロールが減ってLDLコレステロールが増えやすくなるんです。だから、間接的に動脈硬化の原因となります。
また、中性脂肪の多い人は、コレステロールも多いときは当然ですが、単独の中性脂肪の高値について説明します。
中性脂肪の基準値は「空腹時で50~149mg/d」ですから、150mg/dl以上になると高中性脂肪血症と診断されます。
高中性脂肪血症は、
- 「軽度が150から299mg/dl」
- 「中等度が300から749mg/dl」
- 「高度が750mg/dl以上」
の3段階に分けられます。
高中性脂肪血症は、脂質、糖分、アルコールの過剰摂取や運動不足などによって引き起こされることが多いですが、中には遺伝による家族性高脂血症や、さまざまな病気が原因で起こる場合もあります。
高中性脂肪血症には特に自覚症状がありませんので、そのまま放置してしまいがちです。
しかし、中性脂肪が高い人はコレステロールも高い可能性があり、脂肪肝、肥満、糖尿病、動脈硬化、痛風などの病気を引き起こす原因になりますので、油断してはいけません。
特に魚類には、血液をサラサラにして血栓をできにくくする多価不飽和脂肪酸(EPAやDHA)が豊富ですし、脂肪の吸収を抑える海藻などの食物繊維や、コレステロールの酸化を防ぐ大豆製品なども積極的に上手に食べましょう。
また運動も大事なことです。大きな病気になる前に、パワーリハビリといって介護要支援の方々には、本格的な動脈硬化の病気(例えば脳卒中)などを防ぐために、いわばフィットネスみたいな運動を支援できる方法があります。この診療所では2階の通所リハビリテーションセンターでパワーリハビリテーションも行っています。ぜひ試してください。
慢性期脳卒中後遺症
脳卒中で片麻痺が起こります。これは大脳の運動をつかさどる神経細胞が脳卒中で損傷されたために起こるのです。
急性期と回復期(約3ヶ月)は、リハビリテーションを行いおおいに回復をめざしますが、慢性期になると回復は望めなくなると言われています。このため、医療保険では、慢性期の医療リハビリテーションは回数制限され、介護保険の適用が増えてきました。介護保険で主に廃用萎縮などを防ぐための訓練を行うのです。しかし慢性期のリハビリにも新たな展開がされつつあります。
最近慢性期の片麻痺にも一定の回復基準をもうけて積極的アプローチする事もあります。rTMS(反復経頭蓋磁気刺激)やtDCS(経頭蓋直流電気刺激)を利用して健側の抑制や患側の刺激が、開頭手術せず外側からできるようになりリハビリに応用されています。失語症にも効果がある報告も出ています。
総合医学誌としては、権威ある日本医事新報(No.4530/2011年2月19日)でも、報告されていました。いとうまもる診療所も自費診療で、この分野に貢献する事といたしました。少し幅ができたのではないかと考えています。
もちろん今までどおり、神経連絡路がどこで遮断されているかもしくは、つながっているかを評価しリハビリ成果に貢献する方法も行っています。きっとお役に立てると思います。
平成22年3月14日放送で脳卒中慢性期の治療法として取り上げられていました。
(TBS夢の扉)
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いとうまもる診療所について
- 院長 伊藤 守
いとうまもる診療所 院長
元大阪市立大学臨床教授
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