在宅医療
在宅医療 目次
在宅医療
多くの方々は、療養する場所として、自宅を選ばれます。特にエンドオブライフについては、自宅を選択されるようです。しかしながら実際には80%近くの方が、病院で亡くなられる事実があります。それは在宅医療について様々な困難があるからです。
今後予想される超高齢化社会で、在宅医療の充実が望まれます。在宅医療の充実だけでなく在宅の介護も充実させることが大事です。
これらをまとめて地域の中で包括して地域の人々を支えていく方針を地域包括ケアシステムと言います。
いとうまもる診療所は在宅医療を早期から取り組み地域包括ケアシステムに寄与できるように努力して参りました。そこでここに皆様に自信を持って在宅医療を進めることができるようになりましたので紹介します。
いとうまもる診療所がお示すするコンセプトとは
- 最高レベルのコンセプト技術とハートを持った高度在宅医療が可能です。
- ほとんどすべての分野をカバーできる医療介護体制が可能です。
- ITを駆使し、距離には関係なく多職種連携と遠方の家族とも結びつくことが可能
在宅医療に最適
強化型在宅支援診療所は、24時間対応と3人以上の在宅支援診療所医師の連携と豊富な看取り件数の実績に基づき指定された貴重な診療所です。在宅看取りまで考えておられるのでしたら、最適な診療所です。
強化型訪問看護ステーションは、24時間対応は当然で、がんの方や難病の方などの重症な患者さんを数多く経験し、同一敷地内にケアマネ業務を行い、看取り件数年間20例以上という条件をクリアーした訪問看護ステーションです。全国約8000の訪問看護ステーションの中でも250施設程度、大阪では10施設程度しかない(平成25年現在)本格的24時間対応のすばらしい訪問看護ステーションです。この二つががっちりスクラムを組んであなたの医療にお応えします。
希望が丘ケアプランセンターは、特定事業所と指定されたケアプランセンターです。特定事業所ケアプランセンターは、主任ケアマネージャーという熟練した専門性の高いケアマネと複数のケアマネがいる事務所のことで、あなたにふさわしいプランが見つけやすい事務所のことです。
朝日アピタルの番組でケアマネノ選び方のサイトを参考にしてください。
資料
【YouTube動画】在宅医療・介護の工夫術②~ケアマネジャーの探し方編
訪問介護ステーション十色は、看取り介護まで出来る訪問介護ステーションです。ベテラン介護福祉士や看護師も働く訪問介護ステーションです。医療と介護の連携で居宅で看取る場合のいとうまもる診療所とがっちりスクラムを組む訪問介護ステーションです。独居老人の方でも、医療と介護ががっちりスクラムを組めば自宅看取りは可能だと考えています。しかしがん性であれ、否がん性であれ、エンドオブライフの時期では、どうしても困難な場合が生じます。
更に遠方の家族が仕事や環境から看取りが困難で最後だけ施設でという場合もあります。このような場合は、いとうまもる診療所が無料で終の住処を提供します。
サービス付き高齢者住宅住人十色は、いとうまもる診療所とがっちりスクラムを組んだサービス付き高齢者住宅です。看取り介護に精通した十人十色と希望が丘訪問看護ステーションとといとうまもる診療所が一体として見守り支えていきます。
ITを駆使しリアルタイムで情報提供と情報共有ができるシステムに精通したスタッフがいます。
家族は遠くにいるけれど、心だけは繋がっていたい場合や、多職種が本当に情報共有して当たってくれているのだろうかと在宅医療では不安になります。
在宅医療では、病院と違って、違った組織が違った曜日と違った時間に訪問して、連絡事項は在宅者が繋いでる場合が少なくありません。これでは本末転倒です。私たちはスマートホン十セキュリティを組み合わせたソフトを使い、言葉から画像まで情報共有をおこなっており、訪問時間が違っても、みんなが24時間、同時に情報共有できる状態にしています。家族の希望があれば、家族も参加可能にしています。この事業は大阪府のモデル事業の一つにも選ばれて、様々なところで発表や招待講演しています。
在宅医療を希望された場合の連絡先と連絡方法
ここにお知らせする連絡先のどこに相談されても連絡できますが、まずはいとうまもる診療所にご連絡ください。
診療所
いとうまもる診療所
事務長 井上 美代
〒590-0422 大阪府泉南郡熊取町希望が丘3-7-14
・ 電話でのお問い合わせ 072-453-2821
・ FAXでのお問い合わせ 072-453-0135
希望が丘訪問看護ステーション
管理者 三宅 方子
〒590-0422 大阪府泉南郡熊取町希望が丘3-8-1
・ 電話でのお問い合わせ 072-451-0033
・ FAXでのお問い合わせ 072-451-0022
希望が丘ケアプランセンター
管理者 看護師
管理者 松本 正
・ 電話でのお問い合わせ 072-453-0200
・ FAXでのお問い合わせ 072-451-0022
全身管理
- 在宅酸素療法 人工呼吸法 (呼吸療法士による)
- 気管切開管理、PEG管理、ストマ・ウロストミー管理
- 在宅インシュリン指導 (糖尿病療法士による)
- VPシャントや神経ペースメーカー管理
- 褥瘡処置 褥瘡処置のエクスパート(褥瘡管理者)多数います。
- 中心静脈管理
- 経管栄養の粘度調整管理
- リハビリテーション (PTとの連携)
- 腹水穿刺による腹水の除去やCARTという在宅腹水還流も可
- 胸腔穿刺による胸水の除去
緩和ケア(厚生省指定研修終了済み)
- WHOラダーに基づく疼痛管理と日本緩和医療学会指針に基づく緩和ケア
- 薬剤師との緊密なネットワークによる服薬管理
- 様々なオピオイドの使用による緩和ケアの実践と家族援助
- 持続皮下注射のよる疼痛コントロール
- せん妄の診断と改善コントロール
- こころの痛みを理解した尊厳療法などの一歩先をみた訪問看護
神経疾患に対する専門的な在宅医療
- 難病指定医師による診断と書類更新
- 持続回復する視点からのアプローチ(在宅嚥下訓練、在宅構音訓練)
- 訪問リハビリ、通所リハビリとの連携
- 電気刺激や磁気刺激を併用した廃用予防と改善
- 小児の脳神経疾患に対しても対応は可能能
社会資源の活用と利用者さまの負担軽減
- 診療所医師による各種診断書の発行
(例、障害者手帳指定医師資格取得)
在宅看取り
保険制度については、ここでは別にして、欧米では、緩和医療が日本に比べて積極的に行われており、体の痛みから、心の痛みまですぐに対応する環境があり、がんの末期こそ在宅でという考えがあるようです。そのため麻薬もたくさん使われます。日本では基本的に麻薬を使うことに抵抗が強い傾向があり、十分な説明がないと命を縮める薬とまで考えておられる家族もおられます。
学問的にも十分な緩和医療を並行させた方が、生命予後も延長することは特にお伝えしたいと思います。
Nさんはそれまではとてもお元気な方で、医者いらずの生活をされておられ一家を切り盛りされていらっしゃいました。その方が、いわば初めて食欲不振と体重減少で病院の門をくぐられたわけです。そうするといきなり胃がんのstage 4と言われました。抗がん剤の効果にかける形で、病院治療が開始されました。ところが薬の副作用で、嘔吐が強くとても耐えられない状態となりました。病院としては、もう一度説得して治療を行おうとしましたが、本人は強く拒否されました。病院としては、抗がん剤の効果が絶大とも言えず、そんなに苦しむなら他にやることは特にないので、自宅にかえって養生されてはいかがかとの話で自宅に帰ることになりました。
この時Nさんは絶望的な苦しみに襲われたと思います。がん末期に起こる心の苦しみについて説明します。この苦しみは存在を否定された根源的な苦しみです。
ここでNさんという例を紹介させていただきます。
Nさんは73歳女性で胃がん末期方です。抗がん剤でのコントロールが無効となり、体力的にもきつくなられました。末期は家で過ごせないかとご知り合いの紹介から当院での在宅医療を選ばれました。介護力はお父さんと、近所の実の娘さんがおられました。
この時点では、本人は3年ぐらい生きることができればいいかと遠慮気味におっしゃられていますが、予後は家族には、病院主治医は半年以内と言われています。。当たり前です。今まで元気でおられて一度の入院だけですので、自分の病態をとても客観的にとらえられるものではありません。一方家族の方は、予後不良であることは理解されていますが、余命については、まだ誰もわからない状態ですから。ただ経験的には、あと1年ももたないであろうということです。
私たちは、すでに在宅医学会で発表しておりますが、もちろん個体差はありますが、がんターミナルの在宅医療で、家族の介護を中心とする場合、予後の時間軸に応じて大きくは3つのパターンに分けられるということです。第一のパターンは病院でぎりぎりまで、がんと闘う姿勢で在宅を始め、今しか家に戻れないよと言われ、在宅に来られる場合の緊急型です。予後が1ヶ月未満の方です。第2のパターンでは、予後約1ヶ月から2ヶ月程度の方で、中間型です。第3のパターンですが、予後が3ヶ月以上は、見込まれる方でいわば予後告知は不明で、予後不良だけがわかっている方です。Nさんの場合は第3のパターンです。本人は、完治できるという目標が打ち壊され、大変な苦しみギャップに陥ります。家族はそれになんとか応えようと励ましながら介護されますが、同様に苦しまれます。在宅医療のスタッフも治療だけを考え、支えようとするだけでは、病院医療に及ばない敗北感が現れ、介護する家族からすると、最初の1ヶ月は頑張れるのですが、2ヶ月目に入るととても耐えきれず、やっぱり病院や施設型ホスピスでの看取りを希望されるようになることが多くなりがちです。もちろん在宅でも施設でも病院でも看取りはどこでもいいと思いますし、最初から決めてかかる必要は全くありません。
それはそれでいいかもしれませんが、もし在宅医療が始まるときに、考え方のスイッチを変更できたなら、展開が大きく変わることがあります。
キュアからケアへのパラダイムシフトと言いますが、病院医療の治療中心から在宅医療では、ケア中心の生活にそして誰でもいつか死ぬのだから、今どのように生きていくのかを考える方が大事だと考え直し、苦しみギャップを少なくし乗り越えるために、いつも寄り添うことで、人間関係の柱の太さを増し、自律した自己決定を尊重していくことで充実した人生が整うという考え方が育てば、70歳代では、自分の人生もそれほど悪くないなと思えるようになります。
実際の具体的な経過は看護師からお話されると思いますが、Nさんの場合は大きな変化が生まれました。ここで重要になってくることは緩和医療が充分できて初めて可能となります。痛みで苦しむことはなく、在宅でホスピスが可能となるということが大事です。この点が充分理解されていないと、麻薬が処方される時、家族が逆に飲ませたくなく痛みを我慢させるということも起こり得ます。Nさんの場合は病院では緩和医療に必要な薬が処方されることなく退院されましたので、在宅で緩和医療に必要な薬剤を投与しますと逆に食欲が出て、お食事が美味しい美味しいと言われるようになりました。その後通過障害で胃が1cm程度しか開かなくなり、中心静脈栄養を行うのか経口のままでいくのかの選択を自己決定していただきましたが、この時には、Nさんは、残された命を大事にして自分の夢を進めていく思考ができておられ、本当にこちらが涙を流して結論を聞かせていただくような自己決定がされていきました。私自身は、がんのターミナルにおける医師の役割は限られたもので、本当に訪問看護師さんの役割の大きさを感じ、薬剤師さんを含めた多職種連携がとても大事だと思っておりましたが、この時痛感しました。
その後は、みんなの気持ちが一つを向くことができて、今叶うのならこんなことをしたいという気持ちを出していただくことができて、その気持ちにみなさんが寄り添っていこうというスタイルで、私は、いろいろな事について、行っても大丈夫かどうかの見定めをして、許可するのが医師の仕事となりました。そのため、痛みに苦しむことだけはないように気をつけました。
ここに私の在宅医療のイメージをお見せします。医師が先頭にたった赤ひげパターンではなく、後ろでしっかり見守りゴールを割らせないように(痛みで苦しむことがないように)するイメージです。
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いとうまもる診療所について
- 院長 伊藤 守
いとうまもる診療所 院長
元大阪市立大学臨床教授
院長プロフィール - 医師スタッフ紹介
- いとうまもる診療所
基本方針 - 健・美・知・長寿
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